おなかいっぱいジャーナルのコラムより お醤油の話

私たちが毎月発行している「おなかいっぱいジャーナル」には、
毎号食にまつわるコラム「510deliの食べもの徒然」を掲載しています。

読んでくださったかたから「今月の話おもしろかったよ」などと感想をいただくことも多いので
こちらでもぼちぼち紹介させていただこうと思います。

第1回目は4月号に掲載された「醤油の話」です。
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私たちの食生活になくてはならない調味料のひとつが「醤油」です。

スーパーにはさまざまなメーカーのさまざまな醤油が並んでいますが、
意外に知られていないのが「本物の醤油」と「偽物の醤油」の存在です。
味噌と同じく微生物の力を借りて大豆を熟成させるのが本来の醤油なのですが、
市販の醤油の中には「偽醤油」が氾濫しています。

いま使っている醤油が本物かどうかは、瓶のラベルを見ればすぐにわかります。
原材料名に「大豆、小麦、食塩(自然海塩)」とだけ書かれているのが、ほんもの。
もしそこにアルコールだとかアミノ酸だとか怪しい成分が入っている場合は、偽物だと思ってください。

本物のしょうゆは麹菌や酵母の発酵の力で、たんぱく質をアミノ酸に変えます。
自然発酵なのでできるまでに最低でも6か月、数年かかるものさえあります。
ところが、塩酸を使ったアミノ酸液を本醸造しょうゆに混ぜたもの、
加温して発酵を早めたものなど短期間でできるインスタント製法で作られた醤油が多いのです。

これらの偽物が体に与える影響はどんなものでしょうか。
なんといっても添加物の害と、濃いアミノ酸が舌に与える影響です。
化学調味料のくどい旨みに慣れてしまうと、舌の感覚が衰えるような気がします。

510deliで使っている醤油は関西よつ葉連絡会の杉樽醤油。
小豆島のヤマヒサさんが丹誠込めて作っています。
添加物入り醤油に比べるとお値段は高めですが、
きちんとした材料と昔ながらの製法で作っていることを考えると、これは納得できる価格です。

樂駄屋が使っているのもこの醤油です。
樂駄屋名物の「しもねた焼き」も醤油を変えると
お客さんから「味が変わった」と指摘されるので、変えることができない…とか。

杉樽醤油をお刺身に使ってみると、添加物入りとの違いがよくわかります。
杉樽醤油は魚の生臭さを消してくれますが、添加物入りは逆に生臭さを強調させるんです。
ぜひお試しください。
一度使うと市販の醤油には戻れなくなりますよ!

◉ヤマヒサの杉樽醤油は510deliのよつ葉コーナーで取り扱っています。

↓唯一の欠点はそのラベル。もっさりしてるねんなあ。

杉ダルのコピー.jpg





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